毎日出てゐる青い空

日々雑感をつづります。ホームページでは本の紹介などもしています。

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2014-01-01から1年間の記事一覧

江戸時代の戸籍、宗門人別帳から

福生市の資料に江戸時代の宗門人別帳をまとめた統計が記載されています。 http://www.lib.fussa.tokyo.jp/digital/digital_data/connoisseur-history/pdf/07/01/0023.pdf この資料の526ページに死亡年齢のグラフがあります。 江戸時代は、乳幼児死亡率も50代…

先祖と同じ暮らしを続ける意味

ピダハンもサンも墓を持たない。 ピダハンは水辺に遺体を埋め、数年後には流されてしまう。 サンは穴に遺体を埋めると儀式らしい儀式もせずできるだけ早く忘れてしまう。 アマゾンの人は言う。 「森があれば生きていける。子孫には森のほかには、財産は残し…

5年に1子

『人とサルの違いがわかる本 ―知力から体力,感情力,社会力まで全部比較しました』に 人間とチンパンジーの違いの1つとして 出産間隔があげられていた。 人間は、離乳食を用意できるようになって、 断乳の強制と次の子の妊娠が可能になったため チンパンジー…

故郷の山にて

転げ落ちそうな険しい山 切り倒しても人力ではなかなか動かないだろう太い木々 山の中で食料を見つけることのできない自分 この山を苦にしないたくましい足腰が欲しい この木を焼き尽くす炎の威力はいかほどか この山の中で食べ物を見つけだす知識を得たい。…

無題

高台に住居を建てて 狩猟採集の人たちが暮らす 人を押しのけて車が通る アスファルトが地面を埋める 海と山との境に生きて 貝と木の実を食べている 虫の住めない場所で 人々がアレルギーに苦しむ 長い冬、寒さとの戦いが待っている やっと春が訪れ、冬を生き…

維持費と支配の範囲

以前知った話に、 日没までに杭を打って囲んだ土地を自分のものにできると聞いて、 しゃにむに杭を打ち続け、結局死んでしまう男の話がある。 今なら、自動車とくい打ち機でも使うか、 アルバイトでも雇って広大な土地を手に入れるところなのだろう。 * 人…

ユートピア/哲人政治/桃源郷/ピダハン

ユートピアは管理社会 哲人政治は独裁政治 桃源郷はユートピアの去った後の諦めの世界 ピダハンは現実の世界 ユートピアを求めた人間は、 現実に管理社会に突入している。 政治に倫理を求めてみても 独裁政治が待っている。 では諦めて精神の世界に逃避でき…

もうひとつの世界

ある日、世界中の人々が、正気に戻った。 「世の中はあべこべだ」 進歩が退化だ。 便利は不便だ。 美は醜い。 安全は危険だ。 光が闇だ。 こうして、近代文明が生み出した さまざまな概念は意味を失い 人々は眼の前の事実だけを 頼りに動きはじめた。 勤めに…

多様化することに意味がある

『逝きし世の面影』を読み直している。 逝きし世の面影 (平凡社ライブラリー) 作者: 渡辺京二 出版社/メーカー: 平凡社 発売日: 2005/09 メディア: 単行本(ソフトカバー) 購入: 24人 クリック: 335回 この商品を含むブログ (159件) を見る 当時の日本に存…

『首狩りと言霊 フィリピン・ボントック族の社会構造と世界観』(会田濤著 弘文堂)より

備忘録です。 周知のように、首狩り慣行は採集・狩猟民には殆ど存在せず、ある程度発達した未開農耕民のあいだに広く見出される。(1ページ) 一五年間に六件の首狩りという件数は、同じ人口あたりの犯罪(首狩りを犯罪と考えるとして)発生率としては少な…

『大麻ヒステリー 思考停止になる日本人』(武田邦彦著 光文社新書)から

本書の中で特に興味深かった点を書きとめておきます。 日本では、日常生活で使う主な植物を、「三草(麻、藍、綿)と四木(桑、茶、楮(こうぞ)、漆)」と呼び、その一つが麻でした。(99ページ) 日本で縄文時代から利用されていたという麻は、精神に作用…

文明とは

現代の都市生活は気楽で便利で魅力的である。 しかし、この暮らしは、 人々が聖地とした森や ヌシが住むと畏れた川を開発すること、 つまり掟を破ることによって 実現された暮らしであり、 私たちが経済奴隷であることを隠蔽した 仮想現実のような暮らしであ…

当事者能力を奪う「民主主義」という概念

「ピダハンを知って、従来の枠組み(国家、法、政治、経済、宗教、倫理観など)を取り外すことの重要性を思う。世界を支配する人々の提示する消費社会にどっぷりつかり、利便性を享受し、権威付けされた理論に従いながら、問題を解決することなど不可能であ…

首長のいない民主社会

これは、実際にあった話です。 村で事件が起きると、皆で集まってはなしを聴き、 どうすればよいかを検討します。 皆、事情がわかっているので、ムゲなことはしません。 村では誰もが自慢の酒を作り、振舞います。 病気になると、伝来の薬草を用いたり、ただ…

日本人にとっての宗教画

結婚して以来、毎年、絵画カレンダーを購入しています。 今年は、妻が、東山魁夷のカレンダーを購入してきました。 今までのところ、1月と3月は風景画が描かれていました(2月は建物)。 1月は冬の少しあわ立った海が描かれていました。 3月は針葉樹の…

私は古代人

テレビをやめ、家人と議論し、本を読むことで、 私の目に古代人の姿が次第に見えてきている。 まだ農耕を知らない古い時代の姿である。 森に入り、食べられるものを集めることにしよう。 現代を生きる私たちにはどこに行けばいいのか、 何を集めればいいのか…

河童は実在する

河童が空想上の生き物であることは承知していても 今の私は、「河童は実在する」と言いたくなっている。 先日読んだ『一万年前 気候大変動による食糧革命、そして文明誕生へ』 一万年前 気候大変動による食糧革命、そして文明誕生へ 作者: 安田喜憲 出版社/…

太陽のしっぽ/崖の上のポニョ

カリントボンボン さんでおもしろそうな絵本が紹介されていました。 ごぶごぶ ごぼごぼ (0.1.2.えほん) 作者: 駒形克己 出版社/メーカー: 福音館書店 発売日: 1999/04/15 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 9回 この商品を含むブログ (36件) を見る 商品…

抑圧しておいて宗教と科学で馴化

毎日、曇り空ばかり眺めていると次第に気分がふさいでくる。 自然の中で生まれ、日々変化する周囲の様子を観察しながら、 自分自身の知恵と工夫で生きてきた存在であるヒトを あるいは机に縛りつけ、あるいは脳みそをすり減らす作業に没頭させ、 あるいは単…

原始生活の夢想

子どもの頃、将来の夢やなりたい職業を聞かれて何も思い浮かばなかった私。 身近で見る大人の仕事は、木工所、製材工場、雑貨屋、山仕事、肉牛の飼育、肉牛の仲買、土木などでした。田舎でしたから。 子どもの頃の私は、中学を卒業したら働くのかなと思って…

視野を極端に限定することで得られる幸福

今日もピダハンについて書きたいと思います。 ピダハンが生物として直面する問題、つまり病や老いや死に対して、不安を抱かない理由として、先のことを考えず、毎日目の前の現実だけを相手に暮らしていることが挙げられていました。 ここに、人間は知れば知…

無意識の思い込み

自分の中にあった無意識の思い込みが消えていっています。 ・人間は他の動物よりも優れている 知恵を重視しすぎる価値観によって埋め込まれていただけで、人間と他の動物とに本質的な違いはないと思うようになりました。 ・精神は肉体よりも素晴らしい 肉体…

動的平衡とピダハンからさらに考えたこと

先日からピダハンの生活や、福岡伸一さんの本で知った動的平衡とどの細胞も全体のことは知らないという事実について、いろいろ考えています。 たとえば、次のような内容です。 ・昔と比べると乳幼児死亡率は劇的に低下しました。 ・従来なら助かる体力を持た…

アセンブリのような言語を使う人々:ピダハン

ピダハンについて知ってから、この人たちの暮らしにならうことでしか、人類の未来はないとまで思うようになっています。 ・環境を破壊しない(貯蔵も栽培もしない) ・身分差別がない(誰も一人では生きられない/誰もが同じ/貧富の差がない) ・不当に逮捕…

武士の世と律令制または民主制

封建社会で人々は身分制度や重税に苦しんだと描かれることの多い江戸時代。 先日のエントリーでも触れたように、板垣退助が民主化を進めた背景として国民皆兵化があったとすれば、逆に江戸時代は町民が安心できた時代であったと言えるかもしれない。 このよ…

日ユ同祖論

陰謀論と呼ばれる、世界支配の仕組みを調べようとしていると必ず突き当たる議論のひとつとして日ユ同祖論がある。 調べてみると、歴史は意外に浅い。WIkipediaによると、明治期に貿易商として来日したスコットランド人のニコラス・マクラウド(ノーマン・マ…

動的平衡と社長のいない組織体

昨日読んだばかりの本『センス・オブ・ワンダーを探して』からですが、福岡伸一さんの「動的平衡」という概念は、随分応用の効く概念なのではないかと、だんだん思えてきました。 動的平衡を考えるなら、無理に症状を抑えてもかえって病状を悪化させてしまう…

直接関われること以外に、民主的な手法を採用することはできない

マザーテレサについて、マスコミ報道と実態は異なっていたという説がある。 マザーテレサの正体 この他にも、ハイチの独裁者などとマザーテレサとの結びつきを批判する記事などが見つかる。 実際にどうであったのかを確認するには、現地に赴き、自分の目で見…

鳥取大 癌を容易に正常細胞や良性細胞に変換できることを発見

今日は少しだけ。 扱いが小さいように感じるので、鳥取大の研究成果に触れておきます。 鳥取大、癌は容易に正常細胞や良性細胞へ変換できることを発見 「癌根絶の夢が目前に来ており、この領域の研究及び製剤開発が推し進められることで早期に実現する可能性…

動物は植物がなければ生きられない

結婚して、教えられたことの一つに、表題にもした事実があります。 動物がどんなにえらそうなことを言っても、植物たちが太陽エネルギーを糖に変えてくれなかったら、動物は命を維持できません。 その意味で、動物は植物に寄生しているようなものだといって…

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