毎日出てゐる青い空

日々雑感をつづります。ホームページでは本の紹介などもしています。

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2015-01-01から1年間の記事一覧

「ことば」について

このまえ『治療という幻想』という本を読んだんだけれど、 言葉の治療について書いてあったんだ。 これが、なかなか深いところを突いた話だったものだから、 自分も、前から考えていたことも併せて書いておきたい と思ってこれを書いている。 昔、布団に入っ…

私たちは甘やかされた動物

ヒトの本来の暮らしは、 文明が誕生していなかった頃の暮らしであると 仮定してみると いろいろなことが見えてきます。 たとえば、歴史。 首長が生まれて、集団が大きくなり、 町が生まれ国になっていくことが ヒトの進歩の証だという見方は完全に崩れました…

人は動物 動物として生きる幸せ (脱文明論)

子どもは遊びが好きで 遊びながら身体感覚を身につけ 生きる喜びを知っていく。 子どもに必要なものは 存分に遊ぶことのできる環境である。 親は子どもを存分に甘えさせながら育て、 子どもは生きる確信を得ていく。 私たちは甘えることで やっと心ができて…

ゲゲゲの鬼太郎

2015年11月30日、水木しげるさんが93歳で亡くなられました。 水木さんと言えば、戦時中に厳しい軍隊の中にいながら、 現地の先住者たちと仲良くなって、妖怪の話などを聞いたという 肩ひじを張らない生き方で親近感を感じさせてくれる方でした。 私が以前住…

横井庄一さんの暮らし

名古屋市博物館で開催されている横井庄一展に行ってきました。 元日本兵、横井庄一さんは、終戦から28年間、グアム島の山中に暮らしていました。 このとき横井さんが使っていた道具などが展示されていました。最初は30人の仲間がいたが8年前に一人になったと…

低投票率は偽民主主義の証

私の故郷は山の中の寒村です。 それだけに、町と比べて不利な点が多くあります。 最初にそれを痛感したのは、中学校に入学したときでした。 図書室に備えられている本はとても少なく、 小学校で本好きになった私には、 量も内容も満足できませんでした。 村…

エゴイストの集団が民主的組織を実現する方法

人間はエゴイストだ。 トリクルダウンは起きず 共産主義は独裁と変わりなく 3人寄れば派閥ができる。 そんな人間が 民主的な社会を築くことなど 不可能だ。 予算の流用 情報の独占 権限の悪用。 民主的な社会の実現を脅かす要素はどこにでもある。 そんなエ…

『トゥルーマン・ショー』より

1998年のアメリカ映画。ジム・キャリー主演。 リゾート地のような快適な離島で保険会社のセールスマンとして生活するトゥルーマン・バーバンク(ジム・キャリー)は、本人はまったく知らないが、生まれたときから人生の全てを24時間撮影されて世界220カ国に…

『ひとの居場所をつくる』メモ書き

『ひとの居場所をつくる―ランドスケープ・デザイナー 田瀬理夫さんの話をつうじて』から、メモ書きです。 誰かに言われるままに働いたり生きたり、自分で考えることの出来ない精神状態には陥らずに、心と頭と身体をちゃんと動かしながら、日々の暮らしや仕事…

人の生き方

明日のことを心配せず 子どもを楽しく育て 日々を楽しく生き 最低限の物を持ち 他人を使わず 他人に使われず 風や日の光を感じ 季節に従い 生産に踏み込まず 恵みをいただくことだけで生きていく。 長寿を望まず、 死期を悟って静かに逝く。 人が頭を絞って…

学校で教わったこともテレビで知ったことも嘘ばかりだったと知った日

政治について真剣に考え始めた頃、 テレビ報道のおかしさに気付いた。 普段から政治への無関心をなげいてみせていたテレビは しかし、 政治家の派閥争いや金と政治の問題、不倫の問題など 政治とは直接関係のない話題ばかりを振りまいていた。 これはどうし…

「爬虫類人」「金星人」「宇宙人」

陰謀論の世界をのぞいていると、 多くの人が、 人類を支配する者たちは、 人類とは起原を異にする 邪悪な存在であると考えているようである。 1万数千年前に突然高度な文明が誕生したように見えることや、 それ以降支配者の交代がなく 人類を一貫して支配し…

死後の世界

唯物論者である私の考える死後の世界について語ってみたい。 南米アマゾンの人々から学ぶことができそうである。 文明社会には、生まれる前の記憶を持つという人もあるものの、 通常は、生まれる前の記憶を人は持たない。 アマゾンの人々は、このことから、…

科学の力で何でもできるというのなら

今すぐ鎖国して、 国内の資源だけでうまくやっていけるように 科学技術の力でなんとかやって見せて欲しい。 遠い国の人々の住む土地に、 貴重な鉱物が眠っているからと採掘する必要などないはずだ。 食料を自給できないからと 外国から持ち込む必要などない…

唯物論でこそ精霊がよみがえる

かつて、私たちの世界は精霊に守られていました。 死後、私たち自身もあの世に帰るのではなく、地上に留まっていました。 河童ややまびこも精霊であれば、鬼や神も精霊でした。 私たちは世界を支配する存在ではなく、 世界に支配される存在として、 私たちの…

人類の歴史

ホームページに「人類の歴史」という文章を掲載しました。 狩猟採集者たちの世界を知ったことで私の中に生まれた考えは、 人類が裸であることのデメリット 言葉を持つことのデメリット 定住することのデメリットを知ってひとつの結論に達することができまし…

「イシュマエル」:世界は人間の都合に合わせてできてはいないという結論に達していた、先人と出会った。

私がこのブログに綴ってきた考えと 多くの部分で共通する考えを持った人物によって 書かれた書物を教えていただきました。 『イシュマエル―ヒトに、まだ希望はあるか』です。 1994年、今から20年前に書かれたこの本は、 狩猟採集者を「残す者」、我々を「取…

今週のお題「人生に影響を与えた1冊」:「千島学説入門」

今週のお題「人生に影響を与えた1冊」 『千島学説入門』 この本は血液は骨髄ではなく小腸で作られると主張する「トンデモ」本です。 そう考えて、「バカの壁」を作って敬遠していました。 しかし、ある日、気まぐれを起こして読み始めたところ、説得力を持つ…

大規模化によって見えなくなっている

私たちは、農業の近代化や品種改良、さらには遺伝子操作によって 食糧を増産することで、食糧問題を解決できる気になっている。 たとえ、そこまで楽天的ではなくても、 自分たちが困ってから対策を考えればよいくらいに考えている。 『小麦は食べるな』を読…

不安をあおられないために

テレビを消そう 新聞をやめよう 体を動かそう 歩こう よく噛んで食べよう おいしく食べよう 他人のことに口を出さず 自分のことに専念しよう

子猫と親猫と私

我が家のるびりん。 初産の3匹の子猫たちを上手に育てています。 ただ、こうして子育ての様子を身近に見ていると、 思いがけない発見があります。 たとえば、子育て中に引越しをする理由は、 より安全に子育てをするための習性であるとされています。 とこ…

姥捨て山

多分、小学生の頃、昔の貧しい生活の象徴として、姥捨て山の話を聞いた。 その当時、どんな感想を持ったのかよく覚えていない。 最近、狩猟採集の暮らしについて調べるようになって、 世界中どこにでも、姥捨てが存在してきたことを知った。 オーストラリア…

人類が向き合っている危機の正体

新井素子に『ネプチューン』という作品があります(「今はもういないあたしへ」に収録)。カンブリア期から時空の裂目を通って現代にやってきた生物が、人間の想いを受けついてカンブリア期に戻り、生物の爆発的な多様化が起きたというストーリーです。生物…

数のない世界

私たちは日々数字と向き合って生きている。 年月日 時間 得点 偏差値 ノルマ 価格 税金 体脂肪率/体重/血圧 当たり前すぎで数のない世界を想像することは少ない。 数がないならどう過ごせばよいのかわからないほど、 数に囲まれ、数に操られて生きている。 …

終戦記念日

わたくし、自称古本屋としてメルマガを発行するにあたり、 大東亜戦争(あえてこう書いてみます)直前の地理の教科書、南島探訪記、 ミクロネシア民族誌などをとりあげています。 こうして自分自身の目で当時実際に流通していた書籍を読むと、 大日本帝国の…

いいとこどりはできない

エサとして与えられた生のカブを葉まで美味しそうに食べてしまうチンパンジー。野生のセロリをボリボリと食べるゴリラ。人は火を使い調味料を使い栽培を行うことで、この親戚たちのように野生的な野菜をおいしく食べることのできない存在になってしまった。 …

暑いから暑いという(文明という怪物)

「暑い」というと余計に暑くなるに違いないが 「暑い」という他ない。 昨日まではエアコンをやめていたが 今日はついに使ってしまった。 仕事をしなくてもよいのなら木陰か水辺で涼むところだがそうもいかない。 文明社会に生きるには、 月々多額の支払いが…

漁師とMBAと『ゾミア』

以前、漁師とMBAでは、 一生懸命努力した結果得られる暮らしは すでに実現されている暮らしにすぎないだけでなく、 努力した分だけ周囲に悪影響を与える生き方であると指摘した。 『ゾミア』を読むことで、もう一つ見えてきたことがある。 文明・国家に組み…

ユダヤ=キリスト教文明に呑み込まれ、未開・野蛮とされていく私たちについてのメモ

・母音認識で異なる自然同化:日本語のチカラ ・すべての人類は生物的に同種であり、未開人・野蛮人・地上の楽園・旧人類などとみなすことは、文明・国家を正当化するための差別にすぎない。 ・指導者もなく、文字もなく、家さえなく暮らす遊動する狩猟採集…

ゾミア、土人、世界政府

Wikipediaによれば、 土人(どじん)は、その土地に土着の人間のこと。ほぼ英語のnative(ネイティブ)に等しい。 とのことである。 土人という言葉は、野蛮や未開と関連付けられている。 つまり、『ゾミア』でいうところの、国家に組み込まれていない人々と…

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