毎日出てゐる青い空

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神聖な場所を植物で守る日本人は本来信仰心の篤い人々

確か安田喜憲さんの本だったと思う。キリスト教の教会と日本の神社の違いは、神社では社叢が守られ樹々に囲まれているが、教会はまわりを何もない空間にしてあることだというような指摘がされていたと思う。

 

神社といっても、敷地も狭くほとんど木も植えてないような場所もあるだろうが、広大な社叢を持つ神社も多い。江戸期までは神社と仏閣はごちゃ混ぜで信仰されていたから、日本ではもともと神聖な場所を森で守る意識があったのだろうと思う。

 

最近も言われているかどうかはわからないが、かつて日本人の多くは無宗教だと言われていた。しかし、それは誤りで、日本人ほど信仰心に篤い人たちはいなかったのではないだろうか。八百万の神といわれていたものは、アニミズムの延長線上にあり、支配のために作り出された宗教とは次元の違う、本来の信仰心を日本人が持ち続けることができていた証拠なのではないだろうか。

 

日本では、夏に雨量が多く、比較的低緯度であるために太陽光は強く、かつ冬は寒くて多くの植物が枯れる。しかも急峻な土地は、人による土地の利用を難しくしている。世界の気候や地形を知ると、こうした特徴は当たり前ではなく、かなり特殊である。そうした特殊な気候が、文明の発達した後も、人々にアニミズム的な信仰心を維持させていたのだろうと私は思う。

 

今、日本の状況を見ると、まさにこの地で育まれた文明をほろぼそうと、日本人の暮らしを貧しくし、出産を減らす一方で、うまみのあるところはどんどんグローバル資本に奪われ、移民を数多く受け入れて優遇しようとする政策で目白押しの状況であるように私には見えている。

 

私は、こうした見方を多くの日本人が共有し、自然に対する信仰心を取り戻していけば、今窮地に立たされた日本が、逆に世界人類を本来の生き方に戻す力になる信じている。世界は、人のためにあるのではなく、人は自然の一部であり、自然の中でしか生きられず、自然に従うしかないはずである。

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