毎日出てゐる青い空

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「自然」な生き方

動物にとっての自然ということは

・よく遊んで、体の能力を高める

・好奇心旺盛に生きて、生存能力を上げる

・体に備わった能力によって病原菌や害虫に抵抗する

・多様な生物に囲まれて生きる

・ピラミッド型の年齢分布ができる

・老年期に達する前に死ぬ

・労働はない

 

人も動物ではあるが、その生き方は上に述べたような自然なあり方から次第に離れてきた。火を使い、煮炊きすることや、道具を使い、家や衣服を利用することは、肉体を次第に弱めていった。けれど、人の生き方が基本的に他の動物たちと同様であり続けていたことは、狩猟採集者たちの生き方が教えてくれる。

 

狩猟採集者たちは、遊動生活を送り、その都合上、多くの物を所有することはできず、巨大権力も生まれない。そうした社会にあっては、人の暮らしは、他の動物たちと似たものである。もっとも典型的な生き方は、ブッシュマン(グウィ・コイサンマン)らの生き方である。それは、他の動物たちが、厳しい自然の中でも、日々を気ままに生きているのとまったく同じように、気ままな生き方である。『サバンナの動物親子に学ぶ』(羽仁 進)にあるように、死と隣り合わせでありながら、軽やかな生の世界である。

 

人は、つい最近まで、そうした自然な生き方を送ることができていた。けれど、1万2千年前に定住化し、農耕を生み出したことが、人の世界を不自然な世界に変え、人はその不自然さに苦しむことになった。農耕は権力者を作り、権力者の支配する社会に属することによってしか生存の基盤を得られなくなった。文明社会は利便性を提供する一方で、より不自然な生き方を要求する。文明社会の宗教は、そうした人々の苦しみに付け込み、幻想を植え付けて、人々を文明に縛り付けていく。

 

自然な世界は人にとって不都合な世界である。腹が減ったからといってすぐに食べ物が手に入ることもなければ、夜の暗闇を照らす光もない。危険な生き物が身近にいて、肉を得るにも危険が伴う。暑さや寒さを和らげるにも限度がある。

 

けれど、そうした利便性に騙されて文明社会に属してしまうと、人は、生きる基盤を他人に奪われた奴隷になってしまう。

 

その結果

・メディアは支配者たちの都合に合わせたニュースを流し

・教育は侵略者たちを先進文明であると礼讃し

・経済学はでたらめを権威付けし

・たくさんの抽象概念が作られて事実を隠していく

 

フーリガンを生みだすような文明が、紳士であり

経済最優先の企業が環境保護に積極的であると称し

民主的であるはずの国が生み出したサービスが言論を弾圧する

 

定住の開始以来、人工環境を拡大してきた人類は、支配者の影響力を強めてきた一方であり、その最終局面が、コロナ騒動やマイナンバーカードの今である。

 

明るい未来などなく、不自然な生が作り出す苦しみだけが待っている。

 

 

 

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