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「爬虫類人」「金星人」「宇宙人」

陰謀論の世界をのぞいていると、

多くの人が、

人類を支配する者たちは、

人類とは起原を異にする

邪悪な存在であると考えているようである。

 

1万数千年前に突然高度な文明が誕生したように見えることや、

それ以降支配者の交代がなく

人類を一貫して支配しているように見えること、

あまりにも卑劣、冷血、徹底した支配の様子から

同じ人類とは考えにくいことなどが根拠となっているのであろう。

 

しかし、そのように、人類とは異質な存在が

人類を支配していると考える限り、

人はこの支配から逃れることはできない

というのが私の考えである。

 

 

生物の性質や人類史を調べていけば、

いったん富や知識を蓄積するようになった人類が

一握りの者たちによって支配され続けることは

当然の結末であることがわかってくる。

 

人は、他の哺乳動物たちと同じように

利他と利己の両方を備えた存在でしかありえない。

生物の必然として利己的な面をもっていなければ

種を存続できない。

 

この利己的な存在が、

定住することを覚え、

文字を産み出して、

富の蓄積や累積的な技術の蓄積が可能になったとき、

他者を利用して生きていこうとする人々が

登場するのは必然である。

 

 

少し話題から外れるが、

超古代文明の残した、

現代でも説明のつかない先進技術を使用したといわれる遺跡たちも、

まだ電気、エンジンなどのなかった頃に

特異な形で発展した技術の成果として説明できると

私は考えている。

 

 

話題を元に戻そう。

私たちを支配する者たちもまた

私たちと同じ普通の人間であるとみなしたとき、

ではどうすればよいのかが見えてくる。

 

それが、富や累積的知識のない世界、

つまり、遊動する狩猟採集者の世界に戻ることなのである。

 

生物であり、利己的である人間が

富や知識を蓄積していけば、

必ず、他者を支配しようとする者が登場する。

 

支配者らは人々の命を脅かせることで

自らの地位を確保していく。

生業を支配し、周囲の遊動者を敵とみなして攻撃し、

占いや予言で人々の不安に付け込む。

 

やっていることは、現代の支配者たちとまったく同じである。

 

 

「奴ら」をあぶり出し追放すれば平和な社会が訪れるのではない。

「奴ら」を生まない社会に戻すことができるだけである。

そこには、争いもあれば病や早い老い、多くの死もあるが

地球環境は保護され、

精神を深く病むこともない。

これが人類の本来の姿であり、

そこに戻る以外に、

人類の未来はないはずなのである。

 

 

「遊動する狩猟採集社会に戻れるはずなどない」と

支配者たちに洗脳された文明人は考えがちである。

しかし、人類の歴史は今と同じく、

文明に組み込まれた多くの者たちは

精神を病み宗教にすがって生きるしかない状況であって、

「これが本当の生き方」であるという実感を得られないでいる。

 

一方で、狩猟採集者たちには、「これが本当の生き方」であるという実感があり、

文明社会の生んだ、虚しい抽象概念を必要としないのである。

そして、私たちと同じ肉体と精神をもちながら、

狩猟採集生活を続けることができているという

すばらしい実例になってくれてもいる。

 

科学技術の力で問題を解決していくという考えは夢物語でしかないが、

狩猟採集者に戻るという考えは大いに現実性を備えているのである。

 

 

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