毎日出てゐる青い空

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クマから逃げてはいけない理由

一般人の撮影したアフリカの動物たちの動画がアップロードされるようになって、肉食獣たちの素顔を知ることができるようになりました。

 

そのような動画を見て行くと、肉食動物たちは、自分の身の安全をできるだけ保ちながら狩りをし、草食動物たちも比較的安全に助けるチャンスがあれば仲間を助けに行くのだということがよくわかります。

 

肉食動物たちが、獲物の正面から攻撃することはほとんどありません。正面から攻撃していけば、かまれたり角に突かれたりする恐れがあります。体の小さいヒヒが牙をむき出して向かってくれば、ライオンでさえ後退していきます。

 

肉食獣にとって傷を負うことは、エサをとれなくなることを意味し、すなわち死を意味しますから当然と言えば当然です。

 

このため、肉食獣たちは、草食獣の背中に飛び乗るか、臀部に噛みつこうとします。シマウマやキリンであれば、ライオンを蹴ることもあります。しかし、多くの場合、背中から尻、大腿部あたりに噛みつかれてしまったた草食獣になすすべはありません。

 

インドでは、お面を後頭部につけて頭の前後に顔があるように見せるとトラに襲われないと聞いたことがあります。上のように考えれば納得のいくことです。

 

これを知ると、クマと出会ってしまったとき背中を向けて逃げることがどれほど危険なことなのかがわかります。クマも負傷を恐れますから、背中を見せないで後退してその場を離れるか、もし襲いかかってきたら、体を大きく見せて威嚇してみることが一番有効であると考えられます。仮に襲いかかられても必死で抵抗すれば、過度の負傷を恐れる肉食獣は退散してくれるはずです。

 

覚えておくと命拾い出来るかも知れません。

 

「個体数の増えすぎ」という課題

動物たちは限られた資源の中で種を維持するための習性を身に着けている。

 

食べ物や異性という資源を得るために縄張りを持って、

個体数を制限し、資源の枯渇を防いでいる。

冷酷なように見えても、

子どもを追いだし、

侵入者と戦うのは、

そうしなれけば種を維持できないからである。

「仲良くしようよ」といってはおられない。

 

(食べ物を見付けたり、

共同で獲物をとったり、

敵を警戒したりするために

協力し合うことは

また別の側面として存在はしている)。

 

ヒトも同じだった。

 

『アボリジナル』には次のように記されている。

ボリジナルはいつも食糧不足を心配していたわけではあるまい。飢饉の恐ろしさを知らずに一生を終える世代が何代も続くことだったあったにちがいない。それでもアボリジナルの歴史の背後には飢餓への恐れがずっと存在していたのだろう。というのは人口の急増を食い止めるしきたりが彼らのなかに現にあったからだ。そしてたいていのアボリジナルの集団にとってこのしきたりをきちんと守るかどうかが、食糧が豊富に手に入るかどうかの分かれ目となったのだ。(109ページ)

これに続けて、人工流産を起こす方法をアボリジナルたちが知っていたと言う記述がある。

 

ヒトも本来は、縄張りを持ち、個体数の増加を抑えながら暮らしてきた。個体数を抑えることは、共同体にとって常に重要な関心事であり、ヤノマミが行っている新生児をヒトとして抱き上げることなくあの世に返してしまうような行為は世界中で行われていたし、それは平等なものでもあった。

 

 

私たちは、農業革命によって飢えのない世界を作ることができると考えがちであるが、これは完全に嘘である。

・食糧が増えれば個体数が増える。

・タンパク質と野菜中心の食事から炭水化物と油中心の食事へと質が低下する。

・増産型の作物は土地を荒廃させる。

・耕地が増えることは資源の枯渇を意味してもいる。

 

このため、人は個体数を調整する以外にないのだが、ここで問題となるのは平等性である。

 

現代社会では、格差を拡大することによって暗黙的に個体数削減が実施されようとしているようである。子宮けいがんワクチンの接種や、原発事故も個体数削減を意図した行為であるかもしれない。

 

人の本来の暮らし方であれば、誰もが平等に負担していたはずの

個体数の抑制という課題が、文明社会では、

特定の人々にだけ押しつけられている。

 

また、ときには冷酷さが必要なのだ

(冷酷さを失えば資源の枯渇と飢餓が待っている)

という事実も、現代社会では隠されてしまっている。

 

 

この点をとことんまで追求していくならば、

私たちには、やはり、脱農耕、脱文明しか

選択肢はないのだと、私には思えるのである。

 

 

猫の個性

猫にも個性があります。

しかも、人の個性に似ています。

 

ウチの三匹の猫たちは、るびりん、はな、くろ。

るびりんがお母さんで、はなとくろはどちらもるびりんの子です。

るびりんが2歳3か月、はなとくろは1歳ちょうど。

 

るびりんは、芸能人でいえば、長山藍子さんっぽい感じがします。

芯は強いけれど、普段はおとなしく、子育てに熱心かと思えば、

まだ小さかった子猫たちが怯えるほど激しくレスリングを挑んでいたりもしました。

 

はなは、子どもの頃かわいらしく、大人になったらごつくさい男になりました。

兄弟3匹の中で一番小さかったのに一番気が強く、

あれよあれよという間に体も大きくなっていきました。

芸能人でいえば、TOKIO長瀬智也のような感じがします。

 

くろは、とにかく繊細です。人は警戒すべき相手だと決めつけていて、

抱きしめることができません。トイレ砂の感触を嫌がりもします。

また、水を前足で触っては観察していたり、

風呂水の入る様子を観察していたりと、知的好奇心も高いのです。

はなと比べるとスリムです。

 

それぞれの猫の個性は、

バラバラな特徴を寄せ集めただけのものではなく、

特定の方向性を持った特徴が集まったものであると感じます。

だから、そこに人の個性と共通性を感じるのです。

 

ヒトの生きる道

動物とヒトは違うか。

 

動物とヒトは一切違わない。

 

 

裸になり、言葉を話し、手を使い、家を建て、都市を作ったヒト。

 

ヒトの歴史を振り返ってみよう。

サルの仲間がイモを主食とすることで別の種への道を歩き始めた。

イモを掘るために道具を使うことで親指が他の指と対向して器用な手になった。

道具やイモを運ぶことで直立歩行が多くなった。

道具は猛獣たちとの戦いにも役に立つようになった。

ヒトは肉食獣の獲物を奪って食べるようになり、

自分自身でも猟をするようになった。

肉食は大脳の発達を促進していった。

 

こうして野生動物としての道を歩んできたヒトに

ある日、体毛が失われるという緊急事態が発生した。

 

体毛を失ったヒトは数を減らし始め、

7万年前には2000人程にまで減ってしまった。

 

ここで滅びれば問題なかったのだが、ヒトには言葉があった。

ヒトを裸にした変異は、言葉を話すことのできる喉も与えたのだ。

 

言葉は技術を発達させ、

ヒトは裸でも生きることのできる

存在になった。

 

 

 

 

話を転じて、生命の本質を考えてみよう。

自然界は次のような事実を教えてくれる。

つまり、

犠牲と利益を計りにかけながら、

少しでも多くの子孫を残そうとして

続いてきたのが生命なのだ。

 

生き残る可能性を求めて

ぎりぎりまで生殖活動を続ける。

まだ一人前になっていない子を追いだしてでも

次の子を生むほうが有利であればこの戦術を採用する。

ツバメたちはひと夏の間に一度の繁殖に満足せず、

少ない可能性にかけてでも複数回繁殖しようとする。

 

獲物が多ければ肉食に向うものが登場し、

肉食獣がいない環境では、あっという間に能力をおとろえさせて

消費エネルギーを減らして、生存の確率を上げようとする。

 

生命とは、どこまでも子孫繁栄を目指す存在なのだ。

しかし、肉体的な制限があるおかげで

生物たちは多様性に富んだ環境を作り出してきたのだ。

生物たちはヒトと同じ心を持ちながら、

安全に敵を倒すことなどできず、

安全に獲物を得ることもできず、

便利な移動手段も持たない。

 

 

ヒトの進むべき道

生命がこうして続いてきたとわかった上で、

ヒトの得た能力が何を意味するのか考えてみよう。

 

答えは明白だ。

 

危機を乗り越えたヒトは、

思い通りにならない世界を受け入れていくしかないという

生物の大前提を破る存在になってしまったのだ。

 

大地を耕し、

動物を飼い、

町を作り、

カネを考え出し、

肉体を駆使することなく膨大なエネルギーを消費する。

 

 

個体数は激増し、

他の生物種たちを絶滅させ、

森林を破壊し、

大気や水を汚し、

奴隷を生んだ。

 

それだけではない。

世界はヒトの思い通りになると勘違いして、

動物愛護・

人権擁護・

神・

高次の意識など

非現実的な観念を発達させてしまった。

 

しかし、事実は揺るがない。

ヒトが世界を思い通りにしようとする限り、

ヒトを生みだした生命の本質は、

世界を破壊させていくだけであって、

世界を救いなどしないのだ。

 

 

ならばどうすればよいのか。

「どうにもならないこと」を受け入れていくしかないのだ。

そのようなあり方が、

むしろ快適でさえあることを

狩猟採取者たちは教えてくれているのだ。

 

 

動物の自己暗示

 

ライオンに言わせれば、一日三食食べる必要はないし、肉も生で食べれば野菜を食べる必要はないそうだ。→「動物的思考のすすめ。動物目線で考えると健康的な生き方が出来るかもしれない。 | とらっぷる

 

同じようなことは、病気やケガの治療にも言えるのではないか。

 

自己暗示』や『催眠法の実際』によると、暗示や催眠は確実に治療の効果を持つという。プラシーボ効果でも実際にドーパミンオピオイド(=脳内麻薬)が分泌されていることが確認されている。↓ 

 

動物たちは健康な状態をイメージすることで、病気から素早く回復しているのではないか。それが私の仮説である。

 

避妊翌日のネコは、何が行われたのかを知らず、ただ「変だ」としか思っていないようだった。こちらが心配になるようなジャンプまでこなして、ただいぶかしそうに傷口をときどき舐めるくらいだった。そして、あっという間に回復した。

 

ケガや病気になった動物の頭の中を確かめようはない。しかし、動物たちが本当に自己暗示、自己催眠を行っている可能性が絶対にないとはいえないのだ。

 

 

ヒト

最初は目も口も鼻も持たなかった生物が、

目や口や鼻を持つようになったのは、

当然のことだろう。

 

光を感知できれば、

光を感知できない生物よりも

有利なことが多いだろうから。

 

口や鼻も同様に、生存のために有利だったから

発達したのだろう。

 

 

知能や心もまた、同様に考えることができるだろう。

単独行動をするよりも協力し合うほうが有利であったり、

卵を生んで放置するよりも子育てをするほうが有利であったり

する状況が、知能や心を発達させたのだろう。

 

 

魚や爬虫類は知能が低く心がないと思いがちだが、

上記の議論からわかるように、

知能や心の発達は、

進化の前後とは一切関係しない。

 

視覚や嗅覚の発達が、

進化の程度とは関係せず、

生態によって決まってくることと同じである。

 

 

 

さて、知能や心が発達してくると何が起きるだろう。

 

 

おそらく、今の人類と同じような道筋をたどっていくことだろう。

・火を使い、道具を使い、家を立てて過ごしやすさを求める。

・家畜を利用し始める。

・植物の栽培を始める。

・言語能力を得て累積的技術を用いるようになる。

・電気エネルギーなど、肉体を離れたエネルギーを利用するようになる。

 

「心」は、他の獣や病原菌・寄生虫の餌食となることを嫌う。

「心」は、飢えや若い個体の死を嫌う。

「心」は、家畜や作物を奪う動物を嫌う。

「心」は、洪水を嫌う。

 

「知能」は、食べ物の味を調え、食べやすい大きさ・固さにするが肉体は衰える。

「知能」は、電気の力で人を助けるが、肉体は衰える。

「知能」は、自動車を生みだすが、肉体は衰える。

「知能」は、抽象概念を発達させていくが、基礎からかい離していく。

 

知能と心を発達させて動物は、

この動物を生みだした法則(若くして失われる多くの命が生命をつなぐ)を嫌い、

別の法則(かけがえのない大切な命)が自分たちを支配しているのだと

思い込み始める。

 

 

心と知能を発達させた動物が、

心と知能によって

世界を支配しようとすれば

多様な生命のせめぎあい、関わり合いによって

ようやく成立する生物界は成り立たなくなってしまう。

 

 

 

私たちはどうすればよいか。

それを教えてくれるのは、

世界を支配しようとしなかった人びと(狩猟採集者たちなど)である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本来の姿を思い出そう

人は

小規模な群れを作り、

定住せず、

乱交であり、

裸体を恥じず、

耕さず、

動物を飼わず、

穀物を食べず、

子どもをしからず

平均寿命は短く

生殖能力を高齢まで維持し

その日暮らしであり

老いれば死を受け入れる。

 

ヒトにとって幸福かどうかを決めるのは

客観的な事実ではなく

主観であり、

自己暗示や自己催眠、

民間療法があれば

痛みを乗り越えることができた。

 

着の身着のままで

気ままに生きる。

それがヒトの本来の姿であった。

 

 

 

定住させ、結婚相手を決め、

穀物を食べさせ、

仕事に勤しませることを

 

ヒトは必要となどしていなかった。

 

 

 

 

ピダハン

身体の人類学

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