言葉の力
言葉があるから
累積的な文化が生まれると知る。
言葉の上に社会はできあがっている。
しかし、その本質は異性やエサを巡って争う
野生動物と何一つ変わっていない。
ただ、さまざまな言葉で
見えなくしているだけであった。
狩猟採集の人々は、国家も裁判所も
土地の私有も必要としていなかった。
この暮らしを奪うのは
野生動物と同じく、
単なる欲望のためであった。
欲望を持った人々が
言葉を巧みにあやつり
言葉で足りないときは実力行使に出て
築いたものが文明であった。
愛、神、善、正義、秩序
どれもこれもうそだった。
欲望を正当化するために
生み出された概念にすぎなかった。
言葉を持たなかった
ホモサピエンス以前の
野生動物としての
人類のほうが
まともな生き物だった。