毎日出てゐる青い空

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集団が大きくなるほど人は搾取されて不幸になる

ピグミーやブッシュマン(サン)のような狩猟採集集団は、概ね家族が単位となっている。そこには支配者や、村のリーダーのような存在はなく、人の暮らしの時間は、チンパンジーやゴリラなどと大差のない、生物として過ごす時間が大半だった。

 

ニューギニア高地人やヤノマミ、ピダハンなど、農耕を始めた集団は、農業に使う時間が増え、農耕による人口増加圧の上昇から集団間の闘争が激しくなるというマイナスの影響を被るようにはなっている。しかし、まだ基本的に生物的な暮らしを続けることができていた。定住性が高まることから、共同体のつながりが強まってはいても、まだ首長という存在は存在していない。

 

農耕でも、米、麦、モロコシなど、保存性の高い主食作物の栽培が主になってくると話が違ってくるようだ。人口が大きく増える可能性が生まれ、土地の重要性が増して、人工環境への依存が高まり、支配者が登場してくる。人びとはもう生物のように生きることはできず、労働にいそしんで納税し、時には使役に耐える必要もある。

 

世界は時代が下るほどに、こうして生まれた支配者たちの影響力を強く受けるようになってきている。それを象徴するのが戦前の世界地図である。互いに血縁関係を持つヨーロッパの貴族たちが作り上げた少数の国家が世界中を支配下に入れてしまったのだ。

 

さて、現代である。

 

人は国際機関による規制に縛られて、まったく非生物的な生き方を強いられるようになってしまった。もう、野山で気楽に生きるような自由は絶対になく、資格がなくての歯にもできず、完全に不平等な条件の下で巨大組織に労働を提供して、支配者たちの懐を潤すように仕組まれたインフラを使い、この人工環境で生き残るために敷かれたレールを必死に走ることしかできない存在になっている。

 

医療の進歩や、さまざまなインフラの整備、技術の進歩、集団間の闘争の激減などが人の一生を長くし、不便を減らし、安全性を高めた。しかし、そうした恩恵を受けるためには、文明社会のルールに従う必要があり、そのルールは、支配者たちの経済活動の都合に合わせて作られている。望むと望まざるとにかかわらず学校に行き、金を稼ぎ、グローバル企業を利するインフラを使って生活する。生活の都合、収入の都合から、マスクをしろと言われればマスクをし、ワクチンを打てと言われればワクチンを打ち、資格を取り、身なりをととのえ、マナーを身に着けて、ようやく暮らしていくことができる。精神を病んで医者にかかれば、それも支配者たちの富を増やすことになる。

 

次々と動画の削除や、検索結果からの排除を行うような民間企業が、ネット上の情報発信の統制をほとんど独占しているのも、こうした歴史の必然である。

 

生物らしい暮らしをできなくさせるものを、人は進歩発展であると呼ばされている。それは進歩発展ではなく、支配の強化にすぎない。そのことをコロナ騒動はあからさまにしている。人を幸せにするのは、生物らしい暮らしであって、文明ではない。支配者のいない社会であって、賢い支配者ではない。

 

私たちが支配者に収めている税金は、実質的に歴史上最高になっているだろう。コロナ騒動も大衆には経済的打撃を与えるが、支配者たちは、あらゆるコロナ対策から利益をえることができるように仕組みを作り上げている。人工環境に依存するしかない暮らしが支配者たちを安泰にしている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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