去勢しなかった猫たちが教えてくれたこと
近頃の猫たちは、大人になる前にほとんどが去勢・避妊されてしまう。
そういう猫たちの様子を動画を通してみていると、うちの雄たちとはずいぶんちがう。
うちの雄たちは、去勢をしないできた。
2匹のうち1匹は遠出をした折に捕獲されて善意の去勢を受けてしまったが、もう1匹はまだ去勢していない。
2匹は兄弟で、子猫の頃には仲良く遊んでいたが、成熟したころから完全に敵対するようになってしまった。兄弟猫よりも1歳下のメスネコを迎え入れて、兄弟猫の1匹と良い仲になったことも理由かもしれない。とにかく、スプレーが激しくなり、互いに相手を見れば、あからさまに機嫌を悪くする。
去勢されていないオス猫というものは、自分の縄張りを作り、メス猫を巡って他の雄と争い、懇意なメス猫を作ることに何より熱意を傾ける存在であるらしい。
それゆえ、猛々しさを備え、がっしりした体を持ち、常に戦闘態勢に入る準備をしている。
猫以外の動物でも、雄鶏、オス牛、牡馬など、気性の荒さを持ち合わせている。普段は温厚なアジアゾウも発情期を迎えれば極めて危険な存在に変わる。
男女平等を説く人びとは、オスが雄らしく、メスが雌らしく生きられる世界を否定して、オスもメスもアンドロイドのように経済活動のための資源になれといっているようなものであり、生命の本質を否定して不幸に生きろと言っているようなものであると、私はうちのオス猫たちを見ていて思う。