毎日出てゐる青い空

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虚実 人は命であり、命は火である

神は虚構であり、命が実態だ。

 

理想は虚構であり、命が実態だ。

 

友情は虚構であり、命が実態だ。

 

母性は虚構であり、命が実態だ。

 

誕生の仕組みは解明されていないが、

はるか昔に命が生まれ、

命が環境を変えた。

ただ、子孫をつなぐことのできる生き方をしたかどうかだけが実であり、

神や理想や友情や母性が命をつないだわけではない。

 

 

人間社会をよく見れば、

まさに命がこの社会を作り上げていることがわかる。

 

 

命が放射能の影響を否定する言葉をしゃべらせ、

命が戦争を金儲けの道具にし、

命が巨大なビルを建て、

命が見えをはり、

命が人を排除する。

 

私たちは命として存在しているのであり、

神に似せて作られたのでもなければ、

命の法則を変えることのできる存在でもない。

 

命が、言葉を持ち、命が科学技術を進歩させ、命が経済活動に邁進する。

 

それは、ちょうど火のようだ。

 

言葉を持つ以前の命は、くすぶり続けることしかできない火のようにちいさかった。

それぞれに勢力の拡大、子孫の繁栄に邁進しても、限界の大きさが、命の火を安全なサイズに保っていた。まかり間違っても、大火となって世界を焼きつくすことはなかった。

 

言葉を手に入れたことで、命は、大きな力を得た。命は暴れ、火災旋風を巻き起こし、すべてを焼き払おうとしている。

 

人は神を信じ、理性を信じ、理想を信じることで、火に油を注いでいる。

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