毎日出てゐる青い空

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教育とマスコミが見えなくしている現実

本来、人は金のために生きる存在ではない。

 

人が金のために生きる存在になったのは、

奴隷が解放され、憲法が制定され、裁判所ができてからだ。

 

人が金のために生きる存在になったのは

伝統社会が否定され個人の権利が尊重されるようになってからだ。

 

人が金のために生きる存在になったのは

医師が免許制になり、医療が進歩してからだ。

 

人が金のために生きる存在になったのは

世界中の人々がカレンダーと時計に従って生きるようになってからだ。

 

人が金のために生きる存在になったのは

著作権や特許や、法人や、相続税といった概念が作りだされてからだ。

 

 

 

 

今の私に、生物としての本来の生き方を教えてくれる存在が2つある。

円山動物円のホッキョクグマたちと、

人間が好き―アマゾン先住民からの伝言』に記された言葉である。

 

 

ホッキョクグマたちは、高齢を迎えても遊び好きで、

新しい遊びを工夫しては楽しんでいる。

 

そうしたあり方をみていると、

生物は遊びの中で体を鍛え、

楽しみながら食べ物を探したり、

子育てをしたりしていたという

当たり前のことが見えてくる。

 

『人間が好き―アマゾン先住民からの伝言』には、

印象深い言葉が記されている。

たくさん遊び、走り、楽しんだ。

わたしはもう、休む時間だ。

インディオの残した遺産を、

忘れないように。

これは、老人たちの言葉だ。

動物たちと同じように、遊び、走り、楽しんだ人生を

終えようとしているのだ。

 

 

私たちが目指すべきは、

私たちにカレンダーに従った生き方を強要しない社会

私たちに企業に従うことを強要しない社会

私たちに金を使うことを強要しない社会

私たちに仕事や勉強を押し付けない社会

著作権や特許のない社会

遠方に住む者たちに大地をほじくり返されない社会

遠方に住む者たちに海岸を占拠されて工場を作られない社会

外部からの価値観で私たちを縛りつけない社会だ。

 

私たちに押しつけられている価値観は、

どんなに立派な理屈に見えても

本質は、企業(金融家)たちの力で

支配できるようにするための価値観である。

 

だから人は一生を金のためにあくせく過ごすことになり、

多忙さが増していく一方なのだ。

 

コリン・ターンブルが『豚と精霊』を書いたとき、

彼は国際金融家たちの仕業によって、

大きな社会の住民が「豚」になるのだとは気づいてはいなかっただろう。

 

動物たちも、小さな社会の住民たちも

言葉によりも事実を重んじる。

権利という言葉があることではなく、

嫌な相手から逃げることが可能だという

現実があることが大切なのだ。

 

私たちは金のために生きる存在ではない。

金のために生きないためには、

大きな社会を作らないようにして、

大きな力を持つ存在を生まない必要がある。

 

教育とマスコミが見えなくしているのは、

時代が下るほどに

私たちは金の世界に組み込まれて

どうにもならなくなっているという

現実である。

 

そこには、遊び、走り、楽しむ人生はない。

 

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