毎日出てゐる青い空

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保守/革新という嘘

国家という枠組みは虚構だ。

 

日本が世界システムに組み込まれた明治維新を契機として、義務教育が開始された。

これが、虚構としての国家の始まりだった。

 

日本は、戦力の圧倒的な差の前に降伏した国家であり、世界システムの要請に応じて物を作り、物を買い、戦争をしかけ、戦争に負ける役割を負わされた。

 

虚構国家は、民主主義と義務教育を象徴として、国民を一人残らず徹底的に管理し、人々の生き方を決めるようになった。

 

そんな虚構国家を、まるで自分自身であるかのように必死で守ろうとする保守勢力も、国家の枠組みを超えて地球規模の連帯を目指す革新勢力も、従って、哀れなピエロでしかなかった。

 

ピダハンや、ブッシュマンや、ピグミーたちは、国家に組み込まれた囚人としてではなく、自らの意志で生きる動物として生きることができた。それも、世界システムへの組み込み、すなわち選挙権を与えられ、義務教育を受けさせられることによって終わっていく。

 

人類学は、民主主義や国民主権に最も近かったのは、遊動する狩猟採集社会であったという事実を教えてくれる。世界各地に、利己主義者たちの作る平等社会ができていたのである。

 

未開社会では、部族ごとに一定の範囲を住処とし、そこに別の部族の男たちが集団を作ってやってくれば、それは侵略の意図を意味する。

 

ブッシュマンもピグミーも農耕民との付き合いに余計な理想を持たず、したたかに交渉しようとする。

 

そうしたあり方は、世界システムに組み込まれて世界システムにとって都合のよい教育を受けさせられている私たちに、本当のことを教えてくれる。

 

西洋文明を讃美することではなく、西洋文明を讃美させる世界システムの本質を知ることによって、私たちは世界システムから脱却する可能性を手に入れる。

 

保守/革新は嘘である。

 

 

 

 

 

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