毎日出てゐる青い空

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言葉と命

人類を説明する鍵はこの二つに尽きるというのが私の現時点での結論だ。くり返しになるが、まとめておきたい。

 

言葉は

農耕の開始も、水産資源の通年利用も実現した。言葉を持ち定住したことで、サルの一種であった人類は、さまざまな道具を利用して世界を大きく変えることが可能になり、脳のサイズから推測される最大150人の集団を超える集団を形成できるようになった。

 

言葉を得た人は

「愛」「正義」「道徳」などの概念を作りだし、これを社会全体に広めた。その結果、人は、世界の把握の仕方を規定されて生きる存在になり、自ら答えを出す変わりに、社会制度として現実に力を持つ、こういった概念に縛られる存在になった。

 

命は

言葉の持つこれらの力を利用している。

 

命は

愛でも正義でも道徳でもなく、続いてきたという実績、続いていくという可能性によってのみ意味を持つ。とにもかくにも、子孫を残したものが勝ちなのだ。

 

人類学(人間学)は人間の自己疎外を背景として、人間性を取り戻そうとして生まれた。どうやら、これらの事実を明るみに出すことが、この学問の成果であったようだ。

 

言葉による影響を余り受けておらず、活動に多くの制限がかかる狩猟採集社会では、人は動物に近い生き方を貫き、自己疎外とは無縁である。他方で、言葉による影響を強く受け、社会制度に反映された文明社会では、人は自己疎外に陥るしかない。

 

たとえば、生まれた子を精霊として天に返すことが許されるヤノマミは、私たちよりもずっと幸せに生きている。

 

闇の権力とか、陰謀論という言葉をご存じだろうか。

 

まともな常識を備えた大人にとって、これらの言葉は荒唐無稽な妄想であり、避けるべき世界である。しかし、奴隷解放の目的、中央銀行制度の意味、マスコミの資本関係などを知っていくと、学校やマスコミを通じて教えられる歴史や現代社会の姿は、実像とは程遠いことがわかってくる。それこそ、闇の権力が教育やマスコミを支配しているという証拠なのである。

 

命と言葉の本質を知ってしまえば、闇の権力が存在することを疑う理由は一切なくなる。命が言葉を使い作り上げたのが文明社会であり、文明社会には支配者が途切れたためしなどないのである。

 

命と言葉が手を結んだとき、姿を隠しながら社会を支配する権力が生まれてくることが当然であった。植物があれば草食動物が生まれ、草食動物がいれば肉食動物が生まれることとまったく同じである。あるいは、巨大なコロニーをつくるツムギアリの巣に、他のアリが寄生することとも同じである。

 

裁判所は、権力側の立場に立って判決を下し、住民の権利よりも経済開発が優先される。情報は独占され、隠ぺいされ、歪曲される。利権は汚職を生む。それが命の本質である。

 

人類もまた命であり、命は勢力を広げて子を残そうとするものであるという視点からマスコミ報道に触れていると、正義を振りかざしてみたり、母性や共感能力ばかり強調してみたりと、てんで話にならない情報ばかりであることがわかる。そうして、「素晴らしい私たち」という人間像をつくることで、闇の権力者たちは人々を支配でき、仕事にいそしま、消費に駆り立てて富を築くのである。

 

言葉によって作り上げられた支配者たちにとって都合のよい社会が人を疎外させていく。疎外を防ぐには、命と言葉の限界を知り、動物たちのように生きるしかないのだが、言葉を持ってしまった命が動物に戻ることは、不可能なのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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