毎日出てゐる青い空

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野生の食べ物だけが体によいのだが

いつもありがとうございます。

 

さて、私は、ヒトの本来のありかたを探る作業を続けているわけですが、多くの本を読むことで見えてきたことがあります。それは、肉が良いとか果物が良いとか以前の問題として、現在普通に手に入る食べ物はほとんど体に悪いという事実です。

 

まず意外だったのは、穀物は基本的に体に悪いということでした。人は加熱された炭水化物をほとんど必要としていないようで、『日本の長寿村・短命村』には米を大食いする村は短命であることが指摘されています。また、『パンドラの種』など多くの本に、農耕を開始して人は不健康になったことが記され、その原因として炭水化物を主食として偏食するようになったことが指摘されています。

 

次にわかってきたことは、『偏食のすすめ』や『自然食の効力』にあるように、人間の本来の食べ物は、チンパンジー、ボノボ、ゴリラなどと同じく果物と野菜なのですが、どうやらフルータリアンやベジタリアンが決して健康長寿ではないということです。スティーブ・ジョブスなど、ベジタリアンでしたが短命でした。我が家でも朝は果物だけを食べていますが、あまり効果を感じません。それどころか、体に悪いのかもしれないという感覚があります。

 

果物を食べ続ける暮らしを続けて、どうやらその原因がわかってきました。私たちが日常的に入手できる果実はほとんどが栽培されたものであるということです。たとえば、ビワは、いつ頃日本に入ってきたのかわかりませんが温暖な地域には自生しているビワもあります。ただその実は小さく種が大きくて商品にはなりません。このようなビワであれば健康によいでしょうが、人の手の加えられたビワはもう健康を損なう食べ物になってしまうようです。

 

 

肉食は悪いという人もありますが、肉食偏重のエスキモーや乳と血を多く摂るマサイ族は、特に不健康ではありません。『医療人類学』を読むと、どうやら野生の動物は脂身が少ないことが関係しているようです。マサイ族も牛にエサを与えることはありません。これも果物同様、人が手を加えれば加えるほど、健康に悪い食べ物になっているといえそうです。

 

 

もう一つ見えてきたことは丸ごと食べる重要性です。肉や魚の切り身、生成された糖、塩など、ミネラルを含まない食品は、食べても食べても満足感を得ることができないだけでなく、人の健康を損ないもします。柿やリンゴなどの果物も皮ごと食べることが重要ですし、魚であれば小魚を丸ごとたべ、肉であればできるだけ捨てる部分を少なくすることが重要です。そうすることで、ミネラルを多く摂取できます。

 

 

さらに、肉体を衰えさせないためには、固い食べ物、消化しにくい食べ物が必要です。柔らかく消化しやすい食べ物ばかり食べていると、人の体はあっという間に衰えてしまいます。『顔の本』にあるように、ネアンデルタール人まではなかったおとがいができたのは、火を使って加工したことが原因として考えられますし、縄文時代まではしっかり咬み合わせることができた歯も、今ではほとんどの人で上下がずれて咬み合うようになってしまいました。

 

絶食も重要です。絶食することは、毒抜きにつながります。農耕を開始して健康状態が悪化した理由の一つは、絶食時間が少なくなったことにあるかもしれません。そもそも、加熱した穀物を主体に一日三食食べるということは消化器官にとって負担が大きすぎるのかもしれません。

 

 基本的に生食が良いということも言えます。インドのアンダマン諸島には火を使わない先住民が暮らし、エスキモーもお湯を飲む習慣がありませんでした。確かに、ローフーダーにもベジタリアン同様問題があると指摘されています。これも先に述べたような食品自体の問題が考えられ、その他に腸内細菌が変ってしまったことや、歯の咬み合わせが悪くなったこと、幼児期に十分雑菌にさらされた経験がないことなどが、生食を難しくしているのではないかと思われます。

 

栽培や飼育によって柔らかく味のよい素材を作り、加熱する、すりつぶす、味付けをする、切り刻むといった加工を加えて、人はおいしく食べる工夫を重ねてきました。このような暮らしを長く続けた結果、人は人工環境がなければ生きられない存在に近づいています。 そのことが、人を不健康な存在にしつつあります。

 

人は自然界を汚染してしまってもいます。海も山も汚染されました。動物たちの行き来を阻むフェンスや道路が作られて、多くの種が絶滅しました。自然界から食べ物を得ることがどんどん難しくなっています。

 

実際には、自然界から食用に向いた動植物を選び出すことはなかなか難しく、知識のない者が山や川に行ったところで食糧など得ることはできません。また動物も植物も自衛をしていますから、簡単に美味しく食べることは難しいのは事実です。 それでも、生物として健康を保つことができるのは、自然界から手に入る食べ物だけを食べる暮らしなのだろうと、私は考えています。

 

 

 

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