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毎日出てゐる青い空

日々雑感をつづります。ホームページでは本の紹介などもしています。

ホームページ>るびりん書林別館
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農とは何であったか

奇跡のりんごで有名な木村さんは

栽培に行き詰まり山中で自殺しようとしたとき、

立派に実をならせるりんご(見間違いで実際にはどんぐり)を見つけ、

農薬もかけないのに育つ不思議を感じたことから

自然農のりんご栽培を成功させるきっかけを得たそうです。

 

以前、この話を聞いたとき、素直に納得したものでした。

今は、違います。

 

収穫を目指して世話をし始めた時点で、

大きな問題を生みだしていることを知ったからです。

 

 

りんごは本来日本にない果物で、

日本の風土で育てると病気や害虫に弱いといいます。

そのため、多くの手間暇をかけないと実りを得られません。

 

こうして育てたりんごを、

動物に奪われるとしたらどうでしょう。

怒りがわくのではないでしょうか。

 

また、りんご畑にするために切り開かれた場所に住んでいた

たくさんの生物たちは住処を失っています。

 

逆に栽培しない世界を考えてみます。

 

 

世話は必要なく、実りをいただくだけの関係になります。

木々は広い範囲に散らばって生えており、

動物と人間は、ともに実りをいただくだけの関係になります。

 

切り開かれていない森は

多くの生物の住処となっているだけでなく、

水と空気を提供してもくれます。

 

なんと大きな違いでしょうか。

 

 

次に「農耕は飢えをなくさない」という言葉に注目してみます。

歴史上わかっていることで、動物の世界を見ても共通していることは、

食べ物が豊富にあれば個体数が増えて、

食べ物の不足した状態が訪れるという事実です

(捕食者や寄生虫は別の要素として考慮すべきでしょうが)。

 

農耕によって食料が増えれば、

人は個体数を増やしてしまい

結局、飢えを作ってきました。

 

今では、食料事情の悪化が明らかになっています。

現代社会には安価な炭水化物、脂質、タンパク質ばかりで空腹を満たし

微量栄養素の不足から肥満に陥る人が多いのです。

 

江戸時代の日本人のほうが

縄文時代よりも栄養状態が悪かったらしいという指摘は、

この人類史を知れば納得がいきます。

 

人のために改変された場所が増えれば

人口が増えるだけでなく、

無償で得られる食料が減っていき、

食料事情は悪化します。

 

 

この視点から現状を見たならば、

今後、江戸時代よりも困窮する時代が訪れるとしても

不思議ではないでしょう。

 

 

洋の東西を問わず、人は強権によって自然を保護してきました。

それでも、その恩恵を受けるのは、主に領主であったようです。

庶民は、がまんするしかなかったようです。

 

 

人はまだ進んで、さらに貧窮しようというのでしょうか。

 

 

確かに、現代社会は人の幸せをある程度実現しているように見えます。

しかし、それは一時的でしかないでしょう。

一つには、人にとって最大の恩恵は自然界の恵みであるにも関わらず、

その自然を破壊し続けているのが現代社会であるからです。

一つには、現代社会が実現しているように見える幸せは、

そもそもが嘘だからです。厳しい自然界に生き、多産多死で

平均寿命も短い狩猟採集社会の人々が満ち足りているのは、

動物たちが満ち足りているように見えるのと同じ理由があるからであり、

この幸せは現代社会が実現するとしている幸せを望んだとたんに消えてしまいます。

 

 

農は何ともならないことを多くの労力によって何とかしようとする

取り組みであったが、事態を悪化させて多くの人々を

不自由は暮らしに追い込みました。

 

現代社会はその延長線上にあって多くの人々は金に縛られて生きている。

 

これが人類の本当の歴史です。

 

 

 

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