「イシュマエル」:世界は人間の都合に合わせてできてはいないという結論に達していた、先人と出会った。
私がこのブログに綴ってきた考えと
多くの部分で共通する考えを持った人物によって
書かれた書物を教えていただきました。
『イシュマエル―ヒトに、まだ希望はあるか』です。
1994年、今から20年前に書かれたこの本は、
狩猟採集者を「残す者」、我々を「取る者」ととらえ、
取る者は重力の法則と同じく確実であり例外のない法律に従って
ほんの短期間で死滅すると説いた本です。
ただし、狩猟採集者たちがいまも存在する事実は、
予想されている滅亡は、人類の生物学的な欠陥によるのではなく
ただ、信じ込んでいる物語が誤っているためであることを
証明しているとも説いています。
つまり、私たちは悲観的になる必要はなく、
ただ取る者の物語を去って
残す者の物語に入ればよいということになります。
今、このような考えを受け入れる人が少なかったとしても、
あと50年もすれば、受け入れざるをえない状況が訪れることでしょう。
そのときのために、
私は狩猟採集者たちやこの対極にいる世界支配者たちに関する
資料を集め、文章を残していくつもりです。
私はいますぐ残す者になることはしません。
なぜなら取る者の世界では残す者は殺害の対象でしかないからです。
『イシュマエル』。一読をお勧めします。