陰謀論を学ぶ効用
いまでも、ほとんどの日本人が知識を持たない陰謀論について、私の立場を表明しておきたい。
私は陰謀論を知って間もなく、読んだ本もTHINKERさんの『マスコミとお金は人の幸せをこうして食べている』、安部芳弘さんの『』、玉蔵さんとサアラさんの『』、そして太田龍さんの著書(『』など)を数冊読んだにすぎない。
この中で最も役に立った本は『金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った』であった。また玉蔵さんとめぐみんさんが共同で開いたセミナーに参加したことも役立っている。
私にとって陰謀論とは、あくまでも現実的な範囲、すなわち宇宙人や爬虫類人といった突拍子もない存在が登場しない範囲で理解できるものであり、権力のメカニズムを分析した理論である。
たとえば、ヨーロッパの歴史を見るとき、中世の教会による支配の背後に別の宗教が存在していた。科学技術がそれほど発達しないうちは神の権威による支配がもっとも有効であったからこのような支配が行われた。科学技術が発達すると、協会が邪魔になってきた。その結果、宗教改革とルネッサンスの二つのRによって、協会の権威は失墜させられた。ガリレオやダーウィンが
表向きは支配者となっていたポルトガルやスペインの王たちは、金貸したちから金を借りて航海に乗り出し、貿易だけでなく奴隷制度も開始された。スペインの王が金貸しを追放しようとすれば覇権はオランダやイギリスに移ることになった。実態は金貸しが権力を操作し続けてきた。
奴隷制よりも植民地経営のほうが割が良いと気付けば、奴隷解放が行われ、植民地経営よりも、独立国とさせたうえで、経済を支配するほうがもっと効率的であるとわかれば国家は独立させられた。
いつも、世界を動かす理論は彼らの息がかかった人物が生みだし、学会やマスコミを動かして権威付けと正当化が行われた。
表層を見れば世界は動いているが、裏面を見れば世界を牛耳る者たちが科学技術の発展に伴って影響力と影響範囲を広げてきただけのことであり、彼らの送りだす理論を彼らは一切信じていないということが理解できる。
これが私の理解する陰謀論の要旨である。
このことがわかると、自分の置かれている世界で常識として語られているほとんどの理論が嘘であると理解でき、無駄に惑わされることがなくなるとともに、この仕組みを利用する眼も備わってくる。
この仕組みを知らずに政治をどんなに語ってみても無駄である。
株に手を出しても無駄である。
純粋な動機から国際機関で働こうとすることがかえって彼らの手助けになってしまう。
宗教を信じることが家畜化・ロボット化の第一歩になってしまう。
多くの本は害にしかならない。
学校教育やマスコミは洗脳の手段にすぎない。
科学の進歩はかえって悪用されるだけである。
理想を追うことがかえって地獄を作りあげる。
陰謀論を知るか知らないかで世界の見え方はまったく異なっており、
陰謀論を知り、現実のこととして受け入れた者にしか、世界の本当の動きは見えてこないのである。
私は、このような立場に立った上で、文明を分析し、人の性質を分析し、狩猟採集生活の本来性を主張している。