ライオンの獲物を奪う部族
Three Men vs. Fifteen Hungry Lions - Human Planet ...
人はライオンの群れから獲物を奪うことができるほど強い。ドロボ族というらしい。
カラハリ砂漠に住むサン(グウィ)は、口にも出さないほどにライオンを恐れている。その一方で、キャンプ地で家畜がライオンに襲われると、二度とライオンが近寄らないように、後を追って槍でライオンに挑もうとする。
ライオンは人を恐れ、むやみに近寄らないものと見えて、サンの人々は、どこにライオンがいるのかわからない土地で、野生スイカを採集し、さまざまな植物を採集し、罠猟をし、ヤギの群れを率いて村とキャンプ地の間を移動する。
ライオンは恐ろしい猛獣で、出会ったなら必ず襲われて食われてしまうような印象がある。実際に、サンの人々もライオンに襲われて死ぬことがある。
しかし、肉食獣と同じように正面を向く見据える目を持ち、口のように噛みつく手という第2、第3の機関を持ち、気迫を込めて立ち向かっていく人間という動物は決してひ弱な存在ではない。
野生動物としてもひ弱ではない存在として人間を把握したとき、人工化(文明化)を前提としないあり方も肯定されてくるのではないだろうか。