毎日出てゐる青い空

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『首狩りと言霊 フィリピン・ボントック族の社会構造と世界観』(会田濤著 弘文堂)より

備忘録です。

周知のように、首狩り慣行は採集・狩猟民には殆ど存在せず、ある程度発達した未開農耕民のあいだに広く見出される。(1ページ) 

 

一五年間に六件の首狩りという件数は、同じ人口あたりの犯罪(首狩りを犯罪と考えるとして)発生率としては少ないと見なくてはならない。首狩りの恐れは、むしろ殺人に対する抑止力として働いているのである。歴史的に見ても、ボントックで首狩りが盛んになるのは、スペイン支配化で政治的緊張が激化した時など、外部世界からの不当な圧力が高まった時であった。(2ページ)

 

ムラの古老に、ムラで生活するのに必要な心構えを尋ねると、最初の三つまでが森に関する規範であった。すなわち山火事を出さないこと、権利のない森を焼畑に利用しないこと、権利のない森の樹木を伐採しないことである。こうした点からも、ボントック族は森を重視し、人びとがその権利に大きな関心を寄せているといえよう。 (42ページ)

 

モルガンは親族名称をマライ式、トゥラノ・ガノワニヤン式、アリヤン・セム・ウラル式の三型に分類し、かかる親族名称の差異は、その社会における婚姻のありかたと関連するという仮説を立て、兄弟姉妹婚からプナルア婚・対偶婚を経て西欧的な単婚にいたる婚姻と家族形態の一系統の図式を提示したのである。(111ページ)

当然、西欧社会を進化の頂点に設定したことなどが批判された。

 

本書は私にとっては学術的すぎでした。

 

 

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